干物の焼き方・調理の秘訣
焼き方で、うまい干物は更においしく!
干物職人が真心を込めて一枚一枚丹念に仕上げた干物です。是非愛情込めて上手に焼いてあげてくださいね!
注 下記内容は沼津ふなとが提供します干物においての干物焼き方の記述です
他店の商品に関しては製法・仕上がりなどが異なるため当てはまらない場合がございます
まず先に笑えないお話を1つ・・・干物は焼く前に洗わないで下さい...
特に漬け魚(金目鯛味噌漬け・粕漬け・トロさば味噌漬けは洗ってしまう方が多いようです・・・
お米を洗剤で洗ってから炊く方がいらっしゃる御時世ですので念のため(^_^;
※焼く前の準備、これが一番肝心!必ず完全解凍してから焼き始めて下さい!
凍ったまま焼きますと芯まで焼ける前に必要な水分が失われパサパサな状態になりかねない・・・
急速解凍しますとドリップ(干物に必要な最低限の水分)が出てしまいますので出来れば前日から冷蔵庫解凍で!
最低冷蔵庫で5〜8時間(魚の大きさにより様々)ぐらいを目安に。
それではさっそく焼き...いえいえその前に調理器具の状態確認です
魚焼き・グリルはきれいになっていますか?? ついつい面倒になり手入れを怠っている方多いですね・・・
前回使った後、水洗い・洗剤洗いだけの方、それだけでは網の目地に付いている脂は落ちていませんよ!
そのまま焼きますと酸化した脂の臭いが干物に移ってしまいます。心当たりの方は魚焼・グリルの網などをガスの火でよく焼いて下さい。(それで脂分は燃えてしまいます)
次に洗剤などを付けタワシなどで丁寧に洗います。
(焼いた直後は火傷に注意!!水をたっぷりかけて冷えたのを確認してから)
それでは肉厚で脂たっぷりの「真あじ干物大」を例にとって焼いてみましょう。
大きいな〜 魚焼・グリルに乗せて...え〜っはみ出すぞ〜・・・?
☆ちょっと待って下さい!
大きめの魚をそのまま焼きますと焼きむらが出来てしまいます。
これはガスの炎やグリルの形状によるものと、干物の右の身と左の身の(中骨のある方・無い方)肉厚の違いによるものです。
お客様にお出しする場合などは別として、最低でも左右二つ出来れば四つ位に切り分ける・食べない頭やしっぽなどは落としから炎が均一に当たる場所へ並べて焼きます。
そうすれば身のうすい方は先に上げる、身の厚い方は後から、また身の断面を見て火の通り具合(焼き加減)が見られますのでお奨めです、これが家庭で簡単に出来る美味しく仕上がる焼き方のコツです。
また、切るには包丁でも良いのですが、便利なのが料理ばさみ!ふなと直売店の試食コーナーには欠かせない道具です。
これで真あじ干物小から金目鯛のひものなども大きさを問わず切っていますから。
えっ?料理ばさみ売ってないかって??御要望が有れば考えましょう??(笑)
お近くの100均で手に入りますよ!
えーと、確か焼き方は海の魚は身から、川の魚は皮からだって聞いたような??・・・
☆良くそのようなことを耳にしますね、でもプロの料理人ではありませんからあまりこだわらないほうが。実は魚によって、そうとは言えないものも多いのです。
そこでワンポイント!
鯛などの脂肪分の少ない干物は身から焼きますと焼き網にくっついてしまい、剥がすと身がばらばらになってしまうことがあります。この場合先に皮から焼き、身の表面がある程度乾き膜が張った状態になった後で身を焼く、または未使用の油をティッシュやペーパータオルなどに含ませ網に塗ってからなどの工夫で解決できます。
また、当店のトロさば・さば醤油干・いわし醤油干・さんま醤油干などは皮のすぐ下に脂の層がある品です。これを皮から焼きますと脂が落ちてしまい燃え出して黒い干物??になってしまいますので必ず身の方から焼いて下さいね。
その他はあまり気にしなくても良いかと思います。
今日のプロ野球は目が離せないわっ!!ん・・・??何か焦げ臭い・・・???
☆やってしまいましたね・・・焼いている間は目を離さないで火の通り具合を見ながら裏表を焼き上げて下さい。また、理想の火加減は強火の遠火ですがガスは火力が強い上、焼き網などとの間隔があまり取れないため、火加減は中火程度で焼き具合によっての微調整も上手に焼くコツです。
さー焼けた!!それでは他の料理を作ってからみんなを呼んで・・・
☆ちょっと待って下さい!
焼き物は最後に、食卓へはできる限り焼き立てをお願いします。どんなに美味しい食材でも冷めてしまってはね・・・
そこでひとつ提案を! 今は便利な時代で、カセットコンロがかなりの家庭に普及していますから、焼き肉などを食卓を囲んでなさる方は是非干物バーベキューをお試し下さい。
今まで以上の美味しさ・楽しさの感動で、きっとにぎやかなお食事となることと思います!
でも干物って焼いて食べるだけかな?
☆いえいえそんなことはありません!
そこで、簡単干物レシピ!
アイデア次第ですが、お奨めは空揚げ!小振りな干物はそのまま、大きい干物は食べやすい大きさに切って。
干物は適度な塩気がありますので何もつけずに素揚げでOK!いつもと一味違った美味しさを体験できます。
特にお奨めの干物は、かれい・キンキ・メヒカリなどの干物、上手に二度揚げぐらいに仕上げますと頭や骨まで食べられるものもあります!
なお、今では素揚げ専用のアジの干物「カリアゲひもの」と言う品まで出ています!
揚げる前に調理しやすいサイズに
干物レシピのご紹介
カレイの唐揚げ
何も付けず素揚げで
このように香ばしく揚げ上がります
先ず食べやすい大きさに包丁・ハサミなどでカット更に切り分けた身に包丁で切れ目を入れておきます。
写真では赤線の部分各1ヶ所ですが数ヶ所位入れても切り分けて揚げても良いでしょう
二度揚げでこのような揚げ上がりとなります。焼くと焦げてしまう部分も美味しく頂け
焼いたときとまた違う風味・美味しさが楽しめます。
揚げると骨ごと食べられる干物もありますが、カレイの場合骨は硬いため残します。
鮎の干物も焼く以外こんな食べ方も出来るのです、レシピをどうぞ!
その他比較的あっさりめの「あじ・かます」などは焼き立てをほぐして熱いご飯の上にのせお好みで
少々味付けをし(醤油がベストですかね)熱湯または出し汁をかければ美味しいお茶漬となります。
アクセントに山葵などもいいでしょう。
また、炊き立てご飯で「干物まぶし」もなかなかです。
炊き立てご飯にお好みの干物をほぐし入れ、醤油などのお好みの調味料とともに混ぜ合わせるだけ。
結構いけると思います。
その他干物のレシピはアイデア次第で広がります!(何れも最初から大量に作らずお好みに合うよう試してみてね)
美味しそうに焼けたな〜では醤油をかけて・・・
☆ちょっと待って下さい!
大量生産の「ひらき」なる品を食べ付けている方は、物足りなさについこのような行動を取ってしまうようですが
(実際塩気が足りなすぎる、魚の旨みが感じられないなどの品も多いようですから)
当店の干物はそれぞれの魚の旨味を引きだすために最適な塩加減・干し加減に仕上げてあります。
いきなり調味料を付けますと本来の旨味がわからなくなってしまいます。
まずは何もつけずにお召し上がりいただき、塩分が足りない方はお醤油などを、逆に塩分にかなり敏感な方は
大根おろしなどで頂くと良いでしょう。
さー食べるぞ〜!でもこの焦げって気になるな・・・
☆焦がさないように焼くことが大切ですが、気になる方はレモン・柚子などをお好みでひと絞り!
これだけで酸化成分は中和されるそうです。
おお〜〜っ肉厚で脂たっぷりジューシーな干物だな〜!皮を剥がして中骨を取って身だけを頂くか・・・
☆ちょっと待って下さい!
真あじ大の場合、皮の真ん中にありますゼンゴ・ゼイゴは鱗が退化したもので固めですから捨てても良いでしょう。
しかし中骨の表面に付いている身の薄皮やカマは天日干しならではの旨味が凝縮されている部分です
是非お召し上がり下さい!
また、ムロアジ・金目鯛・さば・いわし・さんま・鮎などは特に皮も一緒にどうぞ、美味しいですよ。
好きな方は残った骨をこんがり焼き醤油をかけてお吸い物に・鮎の骨などは骨酒にされる方も!
赤枠の中が真あじのゼイゴです
たっぷりの身を食べたら骨の表面に
付いている薄皮は忘れずにどうぞ!
ふーっ食べた食べた、ついついご飯も食べ過ぎたかな??
おしまい。
ちょっとした心配りやアイデアで、より一層美味しく召し上がって頂けますのでいろいろ工夫してみて下さい。
また、ガスで焼いても100%の美味しさを実感していただける「沼津ふなと」の干物を
120%の美味しさでいただけるアイテムがあるのです!「日本なら ではの伝統調理器具ですよ」!
七輪本舗さんから購入した珪藻土の切り出し七輪で「トロさば」と「いか生干」を焼いてみました!
家の中では少々煙い感じになりますから(^_^; 休日などには家族やお友達と屋外でBBQを!
ホームセンターの安い七輪とは持ちが違いますね、興味のある方はこちらのサイトをのぞいてみて下さい。
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